紙加工・製本・印刷・DTPデザイン/編集・オンデマンド印刷@浅草永住町

HOME > 用語集 >

板紙の一種。藁(わら)を主原料として抄造されたボール紙、黄色を呈しているので、この名称があり、表紙の芯紙として使用される。黄ボール

きおくそうち (記憶装置)

記憶装置(メモリ)には、CPU内の一時記憶装置であるレジスターregister、CPUが実行するプログラムやデータを保持する主記憶装置main storage、必要に応じて主記憶装置とデータの交換を行う外部(補助)記憶装置external storage等がある。一般にメモリと言った場合、主記憶装置を指し、主記憶装置には高速で比較的大容量、そして低コストなICメモリが用いられる。
製本機械では断裁機に一番最初に導入され、いまでは機械のセット替え(調整)を短時間で済ませてしまうためにさまざまの製本機械に採用されている。

きおくばいたい (記憶媒体)

コンピューターで作成したプログラミングや情報データを収めるもの。コンピュータ本体に組み込まれたハードディスクや本体に付け足す記憶装置のほか、一般にはデータの受け渡しに便利なフロッピーディスク、CD-ROM、MOなどが利用されている。

きかいのそくど (機械の速度)

製本の各種機械には、手動式のもの、自動式のものがあるが、これらの機械の回転速度は、それぞれ異なっている。普通に毎時・毎分の単位で表わされる。

きかいとじ (機械綴じ) machine sewing

糸綴機で本をとじること。→手とじ

きかいとじき (機械綴機)

糸とじ機

きかいちょうあい (機械丁合い)

機械を用いて丁合いする方法。→丁合機

きかいようそ (機械要素) machine element

製本機械は数多くの部品によって組み立てられている。これらのうち、ボルト・ナット・軸・歯車・ばね等は、製本機械も含めてどのような機械にも共通して用いられることが多く、これらを総称して機械要素という。機械を構成する基本的な事柄であり、以下に機械要素の概念を紹介する。
機械要素は、使用目的によって5つに分類される。(1)締結用=ボルト、ナット、リベット (2)軸用=軸、軸継ぎ手、軸受け、キー (3)電動用=歯車、Vベルト、チェーン、カム (4)制動緩衝用=ブレーキ、ばね ⑤管路用=管、管継ぎ手、バルブ。歯車による運動の伝達は、歯の噛み合いによる直接接触を行う方法。速度伝達比が正確で大きな動力が伝達できる。ベルトを巻き掛けて伝動する方法は2軸間の距離を大きくとれ、回転が滑らかで振動や騒音が少ないが、摩擦力によって動力を伝達しているために滑りがかなり大きく、回転を正確に伝えることができない。チェーン伝動は、ベルトによる伝動に似ているが、摩擦によらないので伝達率はよい。しかし、振動や騒音を発生しやすいので、高速にはあまり適さない。チェーン伝動は、軸にとりつけたスプロケットにチェーンを巻き掛けて動力を伝えるものでローラーチェーンが多く使われる。クラッチは、被道軸の回転を必要に応じて断続するのに使われる。クラッチには、摩擦クラッチ(円板クラッチ、円錐クラッチ)、確動クラッチ(噛み合いクラッチ)、電磁クラッチ(マグネットクラッチ)等がある。ブレーキは、機械の運動部分のエネルギーを熱エネルギーに変えて吸収し、速度を減少させたり停止させたりする。ブレーキとして主に使われているのは摩擦ブレーキである。摩擦ブレーキを作動させる力として、人力のほかに流体の圧力や電磁力等が用いられる。機械の各部が目的に応じた一定の動きを行うために、いろいろな対偶がくみあわされたものを連鎖といい、各部分をリンクという。カム機構とは、特殊な輪郭を持ち、周期的に複雑な弾性変形を利用して次の4つの目的にもちいられる。1)エネルギーを吸収し、緩衝・防振する。2)ばねに加わる荷重と伸びの比例関係を利用する。3)弾性変形による蓄積されたエネルギーを徐々に利用する。4)ばねの復元力を利用する。

ぎかく (擬革) imitation leather

布地を加工して革のようにつくりあげたもの。本革以上に美しいものもあり、強くて耐久力があるが、気孔がないためカビやすい。

ぎかくし (擬革紙) artibicial leather papers

レザーペーパーのこと。帳簿の背革の代用としてつくられた。

きかんし (季刊誌) quaterly magazine

1年に4回発行される雑誌や出版物のこと。クォータリーともいう。

ききがみ (効き紙)

「表紙の内側に貼り付けられている紙」と(社)日本図書館協会発行「図書館の製本」では説明している。見返しと同様、表紙のソリを防ぐ目的で使われる。

きく

鳩目のきく型のこと。

きくばん (菊判)

初めて洋紙が輸入されたとき、菊花の商標が示されていたところから名付けられたという。(1)洋紙旧規格寸法。93cm×63cmでA判よりやや大きい。(2)書籍の形態の名称。菊判全紙を16折りにした大きさ。22cm×16cmで、A5判よりやや大きい。

きしゃくざい (希釈剤)

ニカワや染料などの濃度をうすめるもの。

きすうページ (奇数ページ) recto/right-hand page

図書出版物にページのうちの奇数ページ。一般に横組ならば右ページ。縦組ならばページが第1ページとなる。見出しを改めて新しくページを起こす場合「奇数ページ起し」あるいは「改丁」という。

kikkotozi.jpg和本のとじ方の一種。四つ目とじの各斜線の部分に2穴づつ穴をあけ、これらをとじ合わせて亀甲形の状態を表わしたとじ方。



きづち (木槌) wood hammer

木製の製本用小道具。糸かがりの済んだ中身の背の部分を平らに均すために用いる。同様のものに丸才、才槌などがある。→才槌丸才

きびょうし (黄表紙)

江戸時代の小説本や童話ものに「草双紙」とよばれる一連の出版物があるが、その中で大人の読み物が滑稽本の黄表紙だった。表紙は黄色。絵外題(えげだい)を貼り、1巻を5葉と決め、本文には毎葉必ず挿絵がある。安永4年(1755)の「金々先生栄華の夢」(鱗形屋版の黄表紙)が最も有名。

きボール (黄ボール) straw board

黄板

きほんばり (基本貼り)

貼り込み工作の一つで、折丁の4~5、または12~13ページに別丁を貼る。大折りに戻して貼り、折り直す。

ぎゃくちょう (逆丁)

書籍・雑誌などの一部に、巻末から逆にページ数を付けること。和文タテ組のとき、巻末に索引・年表の横組みがある場合などに行われる。

ぎゃくちょうあい (逆丁合い)

つまみ丁合い(手丁合い)の一種。大判物・薄葉紙・異形判・異質紙などの取りにくいとき、上から下へ棚に積んで丁合をとる。

ぎゃくなかとじ/ぎゃくなかとじひょうしくるみ (逆中とじ/逆中とじ表紙くるみ)

中とじした本は、真ん中のページを開いたときに針金の先端が頭を出しているため、読者の爪・指先を傷めるおそれがある。この予防のため針金を打つ際、本の背から真ん中ページ中央にという方向を逆向きにして、本の真ん中から背の方向に(下から上へ)針金を打ち、その後表紙くるみして針金の先端をくるんで隠してしまう「逆中とじ表紙くるみ」という新しい製本方法が行われている。ステッチャーの位置を変えて下から上へ針金を打ち上げ、針金の先端を受けるチョウチョも普通の中とじ機と逆に取り付けてある。こういう専用機械による逆中とじ表紙くるみが行われているほおか、中とじ製本していったんできあがった本を、真ん中のページから開いて表表紙・裏表紙が真ん中の位置にくるように、逆に折り返す方法も行われている。この方法でも本の背に針金の先端が頭をだすので、これまたミシンによる逆中とじもあり、この場合も背に出てくる糸の先端を表紙くるみして隠してしまう。主に中とじ絵本の製本に行われている。 メーカー (株)尾土谷製作所、(株)スガ

本の背が変形して内側にへこむ状態をいう。背固めの不良のために起る。

ぎゃくはん (逆版)

左右が逆にセットされた版。

ぎゃくゆうしょう(逆有償)

古紙の回収業者に製本所が支払う状態を意味する。回収業者が古紙を買い取るのが常識だったが、古紙回収の際に「処理料」等の名目で経費が必要(またはタダで引き取ってもらう)。こういう取引を「逆有償」」と表現している。平成7年頃から逆有償がみられるようになり社会問題にまでなった。裁落古紙は無条件で回収業者がおカネを製本業に支払って引き取ってくれていた(つまり有償)のに対して、事情が逆転してしまったことから「逆有償」というようになった。→古紙

キャッスルブック castle book

玩具に近い要素を含んだポップアップ(仕掛け絵本)製本である。

キャップ cap/head

背表紙の天地の端を折り返して花布の保護とするもの。革装丁本に行われる。

キャラコ calico

錦糸を平織りしたもの。織り目が細かく丈夫な広幅布地である。製本材料として用いるため、薄紙で裏打ち加工がしてある。巻き見返し・継ぎ見返しの力布として用い、ときには表紙材料にもなる。巻き見返し・継ぎ見返しに使う。

キャリアコンベヤー carrier donveyer

オフ輪から排出された新聞や折丁を高速で搬送する天井吊り下げタイプの空中コンベヤー。折丁の背を1冊ずつグリッパーでつかむタイプと、さしみ状の折丁を横からローラー等のグリッパーでつかむタイプとがある。主な機器の構成は、キャリアコンベヤー自体と、折丁を他の機械の排出装置から受け取る載荷装置(ピックアップステーション)、他の機械へ受け渡す脱荷装置(デリバリーステーション)、折丁を途中で逃がす排出装置(ダイバーター)等から成る。元来は新聞の搬送用コンベヤーシステムであるが、薄手の商業物中とじにも使用可能である。

キャリパー caliper

中とじ機械において、本の厚みを測定する装置。厚み計。

ぎゅうひ (牛皮) cowhide

成牛皮は丈夫だが、吟面(ぎんめん)が粗い感じがするので、本の装丁用には子牛革(calf)が使われてきた。最近は技術の進歩で成牛皮も使われるようになった。革質の点から大型の本に採用される。輸入先はアメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・イタリアなどである。

ぎゅたん (牛胆) ox-gall

牛の胆汁。マーブルどり(染め)の際、絵の具の液面を拡張するのに用いる。

きょうかしょようし (教科書用紙) text paper

印刷用紙のうち教科書に用いられるものの総称だが、一般には地図帳や美術工芸科以外の教科書の本文用紙をさしている。

ぎょうしゅうりょく (凝集力) aggregation

ニカワなどの接着剤が、乾燥して固まる力(付着力)などをいう。

本の強度は、その本の目的・性格によりいろいろある。保存に耐える強度と読み捨てにする本の強度は当然ちがうし、ひんぱんにくりかえしページを繰る本の強度、ジーパンのお尻のポケットに丸めてつっこむような本に求められる適正な強度もある。本を読むシーン、読書のスタイルによって本の強度は異なる。酸性紙、虫食い、バラバラ事件、コピーをとって本が壊される等々は、本の強度がなんらかの形で問われたものである。紙の強度は、耐久力そのもの、耐折強さ、剛度(緊締の度合い)、破裂強さ、引き裂き強さ、引っ張り強さ、表面強度等々からいわれる。接着の強度は、適用された紙、印刷インキとの適性、接着剤の経時変化、環境変化への耐性等々により問われる。また、糸・針金等の綴じ材料の強度やとじ方によっても強度は一律ではない。→製本強度

kyobon.jpg経本や習字帳に見られる和本の様式。小口をジグザグに折り畳んで仕上げる。横長1冊分の刷り本を所定の小口寸法に合わせて折り畳んで仕上げる方法と、小口寸法に合わせた二つ折りを1冊分丁合いして、ノドの部分に糊入れして仕上げる方法がある。




経本の折り方。摺葉(しゅうよう)または、摺帖(しゅうじょう)と呼んだ。横長の刷る本をジグザグに折って一つの折丁を作り、丁合いして小口の部分に糊入れして繁いで連続させて1冊に仕上げる。バックルフォールディングマシン(ジグザグ折り機)により最多19山までいっぺんに折れる。「法帖折り」ともいう。

きょうぼんのつなぎ (経本の繋ぎ)

経本は、紙を横に長く繋ぎ合わせて作る。その糊入れした部分のつなぎ目をいう。現在もジグザグ折りを糊でつないで、一冊の経本に仕立てる。

ぎょく (玉) glair

卵白液。箔下用の接着剤(俗にクスリという)として使用する。新鮮な鶏卵の白味1に対し水8、少量の酸を加えてよく攪拌する。約24時間後に薄い錦布(ガーゼ)を二重にして濾過(ろか)し、泡や不純物を取り除いて完成させる。熱硬化性の堅牢な接着剤である。天金には熱した金コロ、箔押しでは金版の熱を用いる。

きょくし (局紙) Japanese vellum

ミツマタ繊維を適当に叩きほぐして、サイズ液を加えた紙料を、ため抄き法で抄造し、圧搾して水を絞り、張板にノリ張りして乾燥し、ツヤ付け仕上げした紙。強革で耐久力を有することは他紙をしのぎ、書写にも印刷にも適し、重要文書、証券用紙として重用される。明治初年、大蔵省印刷局抄造部で抄造し、欧米に輸出して好評を博した。印刷局の局字に因んで名付けられた。

ぎょくづけ (玉付け)

ぎょくづけ(玉付け) 手付け金箔。金付けの伝統的な方法。以下、㈱星共社小山工場長による解説を記す。金付本を下固めのときに駒締めをかけて強く圧縮しておく。一駒ごとに三方断ちした本を何駒か一本に積合わせて天金用の角板にのせ四本柱器で圧搾した太めの金輪で締めとる。サンドペーパーの粗いものから細かいもので三段階にていねいに磨く。このとき磨き方によって後の金の仕上げの光沢が違ってくる。それから下色(金茶、赤色等)を引き、乾いてから綺麗に抜いてゴミ等のないようにする(掃除機でとる)。次に、玉(ぎょく)は刷毛にてムラなくひき、その上に金箔をのせ十分乾くまで置き、加熱した金コロにて強く焼付け、光沢を出す。最近の紙は、サイズ(インキ止め)を紙をすくときに入れず後から塗っているため、紙の断面に玉を塗ると紙と紙がくっついて剥がれないものもある。

きららずり(雲母摺り)

雲母(うんも)の粉末を薄い膠液に混ぜて版画に刷りこんだもの。鈍い銀色を呈する。慶長年間の「嵯峨本」はきららずりした美しい書物である。歌麿の版画にもこの手法が見られる。

きりかえ (切り替え)

誤字等、本の中味に誤りがあったときに1丁、切替えることがある。「切り裂き」とはちがう作業である。

きりがたじょうぎ (切り型定規)

本の仕上り寸法に合わせてつくった厚みのある定規板。断裁機のないころ、この型を本の上に乗せ、足で踏み圧して、手包丁で裁ちきった。

きりこみインデックス (切り込みインデックス)

爪掛けともいう。束の厚い書籍の前小口の部分に、検索用の見出しになる「あ」「い」「う」・・・・・・、「A」「B」「C」・・・・・・等が読めるように半月状の突きノミ(鑿)を用いて切り抜く。→爪かけ切り見出し

きりさき (切り裂き)

別丁になったあと、あるいは製本が終り完成本になったあとに誤植等が見つかり、そこのページだけを刷りなおすことがある。誤植等のページを切り裂きし、かわりに刷りなおしたページを貼り込みして済ます。すべて手作業で、竹製のナイフ(ヘラ)で切り裂き、刷毛で糊さしして行うため、大量部数を短時間で処理することは困難。

きりさきにゅうし (切り裂き入紙)

折り丁を切り裂きして、入紙する動作。

きりさきばり (切り裂き貼り)

折り丁の内部に、別丁を貼り込むこと。

きりさきひろげばり、きりさきにゅうし、きりさきばり(切り裂き広げ貼り、切り裂き入紙、切り裂き貼り)

折丁の前小口側の袋部分を切り裂いて別丁を中貼りすること。16ページ以上の折丁が対象。貼り込み位置の罫下を基準にして、中央の折り線に沿って1枚貼りする。糊の乾燥をまって広げた折りを元通りに折り畳んで仕上げる。

きりさきベラ (切り裂きベラ) bamboo spatula

両刃に作られた細長い竹製のナイフ。折丁の袋の切り裂き、あるいは紙クロスなどを仮断ちする。長さ350mm、幅12mm、厚さ2mm。

きりちがえ (切り違え)、きりちがい (切り違い)、きりちがいしゅうせき(切り違い集積) compensating stack/cross stack

本、折丁等を積み重ねるとき、背と小口、天と地を互い違いにして積み重ねること。自動集積装置(スタッカー)があり、一方積みか切り違い集積か、積み重ね方を選ぶことができる。切り違い集積はクロススタッカーのこと。中綴じライン、無線とじラインとも自動集積装置・自動結束機をライン末尾に連結して使用する。
メーカー (株)富士機械、富士油圧精機(株)

きりつけ (切り付け) bleed

雑誌製本の一種。表紙と中身とを同時に化粧裁ちしたもの。「ぶっ切り」という言い方もあった。

きりつけびょうし (切り付け表紙) soft cover

雑誌製本の表紙の一種。表紙に用いる印刷紙は本文より厚手の紙を用い、中身と同時に綴じられ、同時に化粧断ちされる製本様式。綴じの種類に、週刊誌や各種の情報カタログ・パンフレット・薄手の絵本などには針金中綴じ・中ミシン綴じが採用される。表紙と本文を同時に丁合いして平綴じして背にクロス巻きする教科書やノートブックなどがある。

単式伝票では小切手、領収書などのように控えは残しておくが本紙は切り離す。複写伝票では控えの1枚は残しておくがあとは切り離して使う。このような場合に「切り取りミシン」が必要である。切り取りミシンには丸い穴(平盤切り取りミシン機)、細長い穴(スロットミシン機)、破線状の切り込み(ラインミシン機)などがある。その他に印刷機による方法もある。また、近年は折機によるミシン入れが行われていて、多面付けした刷本には、縦横十字にミシンを入れることもできる。ミシン穴のピッチは、1~10mmと5~25.4mm間隔の2種ある。
メーカー 内田洋行(株)、(株)此花、(株)正栄機械製作所、杉山機械工業(株)、(株)ホリゾン、(株)宮本鉄工

「爪かけ」のこと。→爪かけ

ぎりゅうさんし (擬硫酸紙) imitation parchment paper

硫酸処理を行なわないで、硫酸紙に似せた紙。

ギロチンカッター guillotine cutter

断裁機のこと。

キロれん (キロ連)

紙を扱う際の単位。1000枚で1連とし、その重量をキログラムで表したもの。通常「連」という場合、キロ連を示す。

きんあか (金赤)

マゼンタ100%とイエロー100%を合わせて刷った色。最も濃い赤。

きんがくざ (金額座)

株券などの金額を記入する場所。

製紙メーカーが再生パルプにするためには高コストがかかる、もしくは再生パルプとして使えないと主張している古紙。古紙回収業者の東京製紙原料協同組合が平成8年11月に発表した「禁忌品」は表のようになっている。→古紙裁落

きんけん (金券)

切手・小切手・手形・債券・入場券・福引き券・タクシーチケット・クーポン券等々。地紋をあしらった証券印刷による刷り本が多い。気品と精巧さを持ち、流通度合いに応じた強い紙質でつくられる。磁気印刷やバーコードが印刷されていて、コンピューター等機械が書き込み・読み取りするものも多くつくたれている。ナンバーリングが重要な意味を持ち、汚損・紛失・重複・欠番等がないよう、員数は厳密に、ヤレもヤレとして注文主に納めるのが製本所のモラルである。偽造・贋造は犯罪である。

回転式の小ローラー。金付けに熱して使う。砲金、ネーバルともいう。

きんした (金下)

小口金付けの下塗料で、赤・黄・金茶色などがある。金箔に特殊な味わいをそえる。

きんしたいろ (金下色) red under gold

本の小口に金付けするとき、その下に赤い染料を塗っておくと、金色が一層美しく見える。この下塗りの染料をいう。

きんしたこ (金下粉) finishing powder

箔押しするとき、金下インキの代りに用いる粉末。デキストリン(馬鈴薯澱粉)によりつくる。金下インキを塗布できないビロードなどの布類の箔押しにも用いられる。

きんぞくかし (金属化紙) maetallic paper

表面に薄い金属膜を形成させた紙。金属粉を吹きつけたり、金属を真空蒸着させて作る。

きんぞくはくし(金属箔紙) metallic paper/foil paper

金属箔を貼り合わせた紙。金属箔としてはアルミニュウム箔を用いることが多い。外観が向上し、水・水蒸気の透過が少なく耐脂性や熱反射性が高い。主に包装に用いる。

きんちゃ (金茶)

金つけをするとき、接着剤を引く前に、金の下地として金茶色をした絵の具を引くと、金の光沢を増す。この下引きの絵の具をいう。

ぎんづき (吟付き)

革の表皮。革の本来の外見美はここにある。吟(ぎん)を剥がしたあとの床(とこ)革も加工技術で吟つきのようにみえることもあるが、すべての点で本質的な吟革とはいわれない。→

金箔付けの総称。天・地・前小口に金付けしたものを「三方金」といい、天のみのものを「天金」、小口に金付けするのは「小口金」という。金付けの手法は、卵白液を用いて金箔を付ける伝統的な「玉付け」と、小口の下磨きから箔付け・艶出しまで自動的にすませる全自動金付機で行う方法がある。

きんつけき (金付機) gilding machine

金付けする自動化機械。下磨きや艶出しの必要がなく、巻箔の真空蒸着箔を用いて角丸の本も金付けできる。

(1)古来より寺院、荘厳具、漆工芸品等の装飾に洋の東西を問わず広く使われてきた。製本では小口の金付け、表紙の箔押しに用いられる。薄く圧延された純度の高い金箔を意味する。最も純度の高い金箔を「純金」または「焼き」とよび、次を「濃色(こいろ)」、最下位を「色吉(いろよし)」という。濃度はおよそ22金、色吉は18金程度とする。厚さは1万分の1mm、サイズは109mm、127mm、133mm角があり、合金率により5毛、1~4号色三歩色が一般的。(2)最近、製本等に使われる純金箔は薄いポリエステルフィルムに特殊コーティングし、純金箔を真空蒸着して長巻箔として製造されている。(3)最も広く使われている金箔はメタリックホイル(アルミ真空、蒸着転写箔)で、光輝度に優れ、耐光性・耐摩擦性・耐アルコール性等の諸特性にも強い。色も青金~赤金、青艶消金~赤艶消金、銀レッド、ブルー、グリーン、ブラック等、色調に微妙な変化をもたらせて豊富な種類が市販されている。

銀に少量の銅を加えて伸して箔。酸化して一種の銀錆(さび)を生じるので、その雅味を賞して、特殊の製本に用いられる。一般的にはメタリックホイルが銀箔として通用している。銀の発色に近づけるため艶消し箔も造られている。

きんぱくおし (金箔押し) blocking

金箔を本の表紙などに加熱した版を用いて圧着させること。

きんぶち (金縁) gilt frame

紙の周囲・外題などの縁に、金箔を施して装飾したもの。

きんもじ (金文字) gold letters

本やノートなどの背や平の部分に、金箔押しした文字。