紙加工・製本・印刷・DTPデザイン/編集・オンデマンド印刷@浅草永住町

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のうしょおり (能書折り)

薬品の効能書きのような小サイズの紙折り。→ミニ折り

のうど (濃度)

印刷や写真画像の光に対する黒白の濃さ。フィルムに投射した光に対して、透過した光の強さを示す「透過濃度」、紙や印画紙に投射した光に対して、反射した光の強さを示す「反射濃度」がある。「濃度域」は画像の最高濃度と最低濃度の差。

のうほん (納本) deposit copy/office copy

(1)書籍・雑誌などの印刷物の中から最良の製品を特別に製本して注文主に納入すること。定められた部数だけを納本分として区別しておく。(2)出版社が配本の前に取次店に見本として納めること。(3)国立国家図書館法に「文化財の蓄積およびその利用に資するため、発行者はその出版物の発行日から30日以内に、最良版の完全なものを1部、国立国会図書館に納本または寄贈しなければならない」と規定されている。

ノーカーボン、ノンカーボン no carbon paper

カーボン紙を用いずに筆圧・印圧等により複写のとれる帳票類の用紙。感圧複写紙ともいう。上葉紙・下葉紙の組み合わせの2枚1組みのもの、上葉紙・中葉紙・下葉紙の3枚1組み、上葉紙と下葉紙の間に複数枚の中葉紙がはさまれる4枚以上1組みのものがあり、上葉紙の裏面にコーティングされた顕色剤と中葉紙表面の呈色剤が圧により反応して複写がとれる。中葉紙裏面は上葉紙裏面と同様の構造(顕色剤のカプセルがコーティングされている)。下葉紙表面は中葉紙表面と同様、呈色剤がコーティングされている。タイプライター、レーザープリンター、手書き等の筆圧が加わると、圧力によってカプセルが破壊されて顕色剤と呈色剤が反応し発色して複写がとれる。このほか単独で発色する用紙もある(セルフ、プレスブラック、ダイヤセルフ)。
メーカー 王子製紙(株)、神崎製紙(株)、大王製紙(株)、日本製紙(株)、富士写真フィルム(株)、三菱製紙(株)

のしがみ、のしぶくろ (のし紙、のし袋)

贈呈用品をくるむ印刷紙。

ノッチングヘッド notching head

無線とじ機において、本の部分がカット(ミリング)された後に、背の長手方向に対して直角に角形またはV字形の溝を彫る回転する加工用刃物。溝に糊が入り込み折丁がより強固に繁がれる。背加工(ラフニング)装置に取り付ける刃物の一種。

のど (喉) gutter

(1)書籍などの背に接する部分、または綴じ目の側をいう。→本の部分名(2)印刷版に面付けされた各ページの間隔。左右に並んだ2ページの版それぞれの内側の余白になる部分。製本したとき中心部が製本の綴じ部分(折丁の折り目)であり、折り目から印刷面までの余白になる。

ノドの空きぐあい。「渡り」ともいう。本を開いたとき、ページのつなぎ目(折丁の折り目)から印刷面(版面)の内端まで白地がとってある。この余白の取り方の度合い。

ノドがみ (喉紙) gutter paper

手帳の簿表紙や綿入れ表紙のとき、背つなぎに使う紙。→力紙

ノドぎれ (喉布) gutter hinge

本の表紙と中身をつなぎ合わせるために用いる布。見返しのノドの部分を布でつなぐことをいう。

のどぎれつきみかえし (喉布付き見返し) stripped endpaper

継き見返しの一種。4ページ大の見返しの真ん中から二つに切り離し、裏打ちした布地を25mm幅のテープに小断ちして、切り離した見返し紙を両側から継ぎ合わせる。これを二つ折りして見返しとして仕上げる。

のび (伸び) stretch

(1)湿気の影響により紙の横方向に延びる現象。(2)引っ張り強さ試験機などによって紙の試験片に荷重を加え、試験片が破断した時点に示す最大引っ張りひずみ量。原寸法に対する百分率で示す。JIS P 8132で規定されている。

ノベルティ novelty

企業が会社名を刷り込んで、贈答用として配布する品物。カレンダー、メモ帳、テレホンカードなど。製本・紙製品がよく使われている。

のり (糊) paste/adhesive agent/glue

接着剤

のりいた (糊板) paste plate

手作業で糊つけするために用いる縦40cm、横30cm位の板。

表紙と見返しをのりづけすること。表紙くるみ後に行うベタ糊の作業。巻頭と巻末の見返しのそれぞれの部分に糊をひき、おもて表紙・裏表紙のそれぞれ裏側に貼り合わせる。表紙くるみ機によって、表紙くるみと同時に見返しに糊入れされる。手作業の場合は一度軽く捨て刷毛(刷毛に含ませる糊量を調整する。糊盆の上に渡り板を置いて行う)してから見返しに糊入れすると平均に引くことができる。刷毛は45°位の角度に立てて引く。糊のかすれを防ぐためには、刷毛を重複するように引く。製本完了後に起きる表紙の反る現象は、見返し糊のかすれが原因となることが多い。自動表紙くるみ機による場合でも糊のかすれに起因する反りが発生する。

ノリいれしゅうじ (糊入れ習字)

和本における折り本仕立ての一様式。習字手本に見られるような、細長めの和本で本の背がノリ付けで固められている簡略な製本様式。

のりきり (糊切り)

接着剤の供給(塗布)をうちきること。必要な糊付けを越える範囲に糊つけすれば、汚れるし、以後の作業をさまたげることになるので、糊のつけはじめ・つけ終わりをコントロールすることが難しい。

のりさし (糊差し)

線状に糊をひくこと。あるいは点々と糊をいれること。線糊(ソリッド ライングルー)、点糊(スポット グルー)のときの糊をつける作業を「糊さし」という。紙面一面に糊をひくベタ糊に対する言葉。
手作業で行う別丁の貼り込みは、糊を刷毛で2.5~3mmほど差して貼りつける。巻頭部分の貼り込み以外は、8ページ・16ページなどの折り本の裏側(偶数ページ)に糊差しして別丁を貼り込みする。別丁に糊をつけて1枚ずつ貼ってゆく方法を「一枚貼り」という。

のりしろ (糊しろ)

付き物(見返し・扉・口絵・別丁など)を本文に貼り込むときの糊付けする幅(2.5~3mm)。糊付けする部分に印刷インキが乗っていると接着剤が効かないので、紙の地が必要であり印刷面にインキのつかない糊しろの幅を設ける。また無線とじ・アジロとじは、折丁の外側ページのノド部分に片面1mmずつ、両ページで2mmの糊しろをつくる。見開き2ページで絵柄がわたる場合も接着剤の浸潤を見込んで、この程度の糊しろは必要。また糊しろの部分に背丁・背標をマーキングすれば乱丁・落丁の防止にも役立つ。

ノリつけき (糊付機)

ノリを連続してつける機械。ノリ引機・ニカワ付機

のりどめ、のりとじ (糊止め、糊とじ)

連続伝票の綴じ方。マージナルパンチ穴の耳部分に、各紙葉間に速乾性の接着剤をつけてとじる。点糊spoto-glueと線糊solid-line-glueがある。

のりぼん (糊盆) paste tray

糊を刷毛で溶きながら使用する容器。長さ約40cm・幅約30cm・深さ約7cmの箱。糊溜まりはゆるい勾配が作られている。刷毛や定規の収納スペースも設けられている。

のりまき (糊巻き)

天巻きのこと。

ノン・ソーイング non sewing

糸で縫わないで、接着剤で仕立てること。

ノンブル nombre/pagination

本のページ付け、そのページ番号。普通は罫下の小口側に入る。見開きの左ページに奇数番号、右ページに偶数番号。横組みの本は左ページに偶数番号、右ページに奇数番号が来る。和数字の場合には前小口側にノンブルが入る。→整理番号ナンバーリング丁付け

ノンブルけんとうおり (ノンブル見当折り)

刷り本を折るとき、ノンブルを見当として折る方法。