紙加工・製本・印刷・DTPデザイン/編集・オンデマンド印刷@浅草永住町

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けい/けいせん (罫/罫線) line

活版印刷では、文字・記号の活字に対し罫・罫線の活字はインテル類とともに際立って特徴があった。オフセット印刷では文字・記号・絵柄等の情報の一つとして普通に処理される。ワープロ等では、たんに「線」として扱われ、罫・罫線という言い方は少なくなっている。ただし「罫引き」「おもて罫」「うら罫」「リーダー罫」「飾り罫」等の言葉は今日も使われることがある。「けした(罫下)」は「罫」からの派生語である。 製本加工では、ノート・手帳・カレンダー・等、罫線が見開きでわたっているものは素人でも折り不良を発見できるので、とくに正確な作業が必要。

けいいんさつせいほん (軽印刷製本)

軽印刷による刷本を製本すること。軽印刷は、謄写版・タイプ印刷を指したが、現在は一般のオフセット印刷のうち、比較的小型の印刷機をつかっているという程度の意味。オフセット印刷・軽印刷を厳密に区別する根拠はない。印刷所の規模、業態の違い等により、一般(のオフセット)印刷・軽印刷と区別する。軽印刷は、小ロット・短納期が多いため、製本も折を省略できるペラ丁を製本加工することが主力になる。

ケイおり (K折り)

ナイフ折り

けいけんとうおり (罫見当折り)

見当折り

けいせんびきき (罫線引機) ruling machine

帳簿類の用紙に、けい線を引く機械。印刷機とは区別されている。その方法には2種類ある。一つは、ペンけい引機(pen ruling machine)を使い、細みぞを有するペン挟みの上を水性インキを含ませたフランネルでおおい、毛筆の個々のペンにインキを流し込み、紙がこのペン先の下を移行するときに罫引きをする。紙はカンバスと細糸との間を挟んで移行される。他は円盤けい引機(dish ruling machine)と称し、1本の軸に、直径4~5cmの金属製の円輪を、ケイの等間隔に配列し、ゴム製のインキローラーでこれにインキを与え、引圧によってけい引きをする。この方法では、紙の両面にけい引きすることができる。

けいちょうちょくはん (慶長勅版)

593年、豊臣秀吉が移入した朝鮮活字や印刷器具により刊行された『孫子』『資治通鑑(しじつがん)』『十八史略』など。当時の朝鮮銅活字は凸版印刷(株)が所蔵。

けいびき (罫引き) ruling

帳簿用紙やノート用紙に罫を引くこと。帳簿製本が始まった頃は、罫引きも行う製本所がめずらしくなかったようである。活版印刷では特殊な作業だったが、オフセット印刷に移行して特別のことはなくなった。

けいらん (鶏卵) egg

金箔の接着剤として、白味を使用する。これを玉と称する。

ケーピー (KP)

サルフェートパルプ(sulphate pulp)の略号。植物繊維に硫酸塩を使用してつくった化学パルプの一種。

ページの上下の余白のうち下側の余白。ページ物の版を組つける際、向き合った下部と下部との間隔。「地」ともいう。→本の部分名

面付けのパターンの一つ。罫下と罫下が向き合うようになっている。頭合わせのパターンと逆の向き合わせ。→頭合わせ

けしょうざいりょう (化粧材料) fancy or dressing material

製本に外観美をあたえ、同時に保存に役立つよう用いる材料。中身の化粧材料には箔・染料顔料・ヘドバン(ヘッドバンド)などがあり、外装用にはパラフィン紙・合成樹脂シート・セロファン・帯紙などがある。

印刷物や本の中味を仕上げ寸法どおりに性格に断裁すること。とくに多ページ製本で各種版式が混在すると、全紙寸法が極端に異なり造本上支障をきたす。この場合は折り工程前に化粧断ちを行う
印刷前の白紙は、全紙判の状態が菱形、あるいは寸法不揃いになっているので、断裁オペレーターの技術により寸法を統一し、なおかつ菱形を修正しながら紙の四方面を切り、正確に断裁寸法を統一する。白紙の化粧断裁には12種類の化粧方法がある。片面突き当て化粧 片面突き当て紙粉化粧 両面(天地)化粧 両面(紙粉)化粧 縦三方化粧 縦突き当て三方化粧 縦三方化粧二度断ち 四方化粧 四方化粧二度断ち
製本仕上げのための化粧断ちは、ハリ・クワエの位置から判面の直角がとれるように、最大寸法に断裁する。大判ポスター等は刷本の四方を断ち落として化粧断ちになる。印刷面と紙面の直角がずれているときは、断裁機バックゲージに若干の角度をつけて絵柄に合わせて直角に化粧断ちを補正することができる。→
仕上げ裁ち

ケスイ

別丁貼り込みや見返しの糊入れ等のとき、糊付けのカスレがあって十分に接着していない状態をいう。

和装本の表紙の左上あるいは中央に書名を直接書くか、短冊に書いたり印刷して貼りつける。これを貼り外題という。印刷せずに直接書いたものを書き外題ともいう。外題のことを「題簽(だいせん)」「題簽貼り」ともいう。

けたせん (桁線) unit line

帳簿の金額欄などに用いられる数字のケタを示す線。

外題を本に貼ること。

簡易包装や完全包装を施されない雑誌類を、30cm程度の高さにまとめて紐などで結わえること。結わき方に、一文字・十字・キの字などの型がある。結束機(band together machine)は綿・麻・フローレンなどの紐で自動的に結束する。バンドラー機は合成樹脂テープを使って折本または輪転折りの結束に使われる。 関連 包装、帯掛け メーカー 大洋精機(株)、日本包装機械(株)、富士機械(株)、富士油圧精機(株)、山田機械工業(株)

けっそくき (結束機) band together machine

綿・麻・フローレンなどの紐で、自動的に本をゆわく機械。

けとばし

針金とじ機のこと。足踏み式の鶴首形で、機械とじの初期から行われた。

けぬきあわせ (毛抜き合わせ)

多色刷り印刷の場合、異なる色や網の部分を隙間や重複がないように各色版をぴったり合わせて刷ること。

けばだち (毛羽立ち) scuffing/fuzzing

鳥の子和紙・NTラシャ系の特殊紙などの表面が摩擦やその他の原因で起毛すること。表紙貼りまたは製函で和紙を用いる場合には事前にどうさびきして毛羽立ちを抑えてから貼り加工する。NTラシャ系の紙は製函・表紙材料などの貼り材料に用いることは避ける。

げはん (下版)

校正が終わった版下や、完成した版を次の印刷工程(製版)にまわすこと。下版以降の直しは、前の工程からやり直すため、時間・コストともにムダが生じる。DTPでは比較的ロスが少ない。

ゲラずり (ゲラ刷り) galley proof

活版組の校正刷りのこと。植字を組むときに使う浅い箱のことで英語のgelleyが転じてゲラになった。転じてこの上で組まれた版による校正をゲラと呼ぶ。オフセット印刷でも校正のことをさす。

ゲル gel

コロイド粒子や高分子化合物が網状構造をつくり、ゼリー状または固体となったもの。ゼラチン・寒天などの弾性をもった固体。

けんいんし (検印紙) seal of the author

かつて書籍の奥付に著者が押印した貼ってあった。それぞれの出版専用のものがあり、この検印の数に基づいて印税が計算された。わが国独特の習慣。現在ではほとんど省略されている。

げんかん・げんかんインキ・げんかんチェッカー・チョーク (減感・減感インキ・減感チェッカー・チョーク)

ノーカーボン紙の発色防止のために無色透明の耐減感インキを使用して印刷し、不必要な発色を止める。ノーカーボン紙の表裏を確認するために減感チェッカー、白チョークを使う。

げんこう (原稿) manuscript/original

講演や放送または印刷複製などのもとなるもの。文字原稿、図版原稿、写真原稿等がある。

げんしすんぽう (原紙寸法) untrimmed size of paper

紙の寸法

けんじょうぼん (献上本) present book

特定の人に贈呈するための特製本。

げんしょく (原色) primary color

すべての色の基本となる3色。赤・緑・青紫の色光であり、原色混合の場合は絵の具の3原色といわれる青(シアン)・赤(マゼンタ)・黄色(イエロー)である。各原色は他の2色の混合では得られないが、すべての色はこれら3色の種々な混合により得られる。

げんしょくこんごう (原色混合)

原色のC(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)をそれぞれの補色として使い、すべての色を印刷再現すること。CMYだけでははっきりした黒が出ないので、CMYに黒(BK)を加え、4色で印刷する。

げんしょくばん (原色版)

凸版で印刷したカラー印刷。

げんすん(原寸)

写真やイラストなど印刷の原稿が、印刷する大きさと同一のこと。縮小・拡大がされないそのままの状態。版下やフィルム寸法どおりのこと。

多色印刷における重ね合わせの位置精度、単色印刷における表面と裏面の位置精度、用紙を折るときの折の位置精度、印刷絵柄に合わせて打ち抜くときの位置精度。十字形マークを使用すると左右の位置ずれが一目でわかり、トンボ合わせともいう。枚葉印刷では位置精度をだすために横方向は針と呼ばれる断裁面への当てを使用し、流れ方向に対しては前当てと呼ばれるものを断裁面にあてて、印刷胴と同期させて紙を送る。

折りを正確に行うために、紙の切り口(紙見当)、けい、ノンブル、版面(印刷見当)等に従って折ること。トンボとトンボが折って一致するか等が見当の目安になる。トンボが見当をみる基準(マーク。「見当標」という)になる。折り機各部の調整を、紙を通して実際に折って見当を確かめながら行い、折ること。現物合わせの折り。

ケントし (ケント紙) kent paper

高級の製図用紙。高級品はボロを用い、表面サイズを施す。消しゴムによる抹消性に対する抵抗の大きいこと、サイズがよく効いていること、色白なことなどが要求される。

げんのう (玄翁) hammer

鉄製のつち(槌)。束見本の耳出しのとき、手締め器で締め取った本の背の部分に耳を出すために叩く道具。紙器の型抜きを終えたフチ落としのときにも使われる。

けんぴん (検品) quality check

(1)目合わせ、手丁合作業において、折り不良・混入・汚れ・破れ・貼り不良等を調べる作業のこと。(2)完成した本が規定の品質でつくられているかどうか、工程不良を発生させていないか作業検査すること。(3)各工程上おいて何らかの理由により事故または異常が発覚した際に、工程上の物品をすべて検査し不良品を発見し、取り除く作業のこと。
一部抜き・抜き取り検査等が製本ラインにおいても工程中の随所で行われる。完成本の全数検査が行われることもある。作業員の目視による検品とライン中に組み込んだ各種検査装置を組み合わせて不良品の摘出にあたっている。

げんぽん (原本) original

重版に備えて出版社が保管する本をいう。また訂正原本ともいう。再版以後の訂正を記録して置くもので、厳重に保管され重版歴を原本に貼りつけておく。本文の訂正箇所には刷数ごとに色を変えた付箋をつけて区別する。また、印刷所および製本所に備えておく原本を「印刷原本」「製本原本」という。いずれの場合も重版のさいに起こりがちの間違いを防ぐための拠り所にする。

げんろくがけ (元禄掛け)

印刷版の掛け方の一種。→千鳥掛け