紙加工・製本・印刷・DTPデザイン/編集・オンデマンド印刷@浅草永住町

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ち (地) tail edge/bottom/foot

本の中身の仕上げ断ちした三方のうち下部の切り口をいう。文章が縦書き(右開き)の場合は折りの地袋の部分になる。横書き(右開き)では折りの天袋の反対側が地。→本の部分名

ぢあい (地合い)

「じあい 地合い」の項目で説明。

チェース chase

凸版印刷・箔押し機で使う鉄製の枠。箔押し機では金版を組付けるのに使う。

チェックナンバー

整理番号

ノド紙、ノド布。巻き見返しをする際に、二つ折にした見返しのノドの部分や見返し紙と折丁を一体にするために、その上を布や紙などで補強する。また針金(平)とじにも、丁合いされた最終折り丁の裏面 ノド際のとじ代部分にテープ状の紙や裏打ち寒冷紗を貼って針金の折り曲げた部分の抜け・破れを防ぐ。綴じた状態を保っていく上で、もっとも力がかかって壊れやすい部分を力紙で補強する。

chikukan.jpg紙の発明以前に用いられたノート、伝票、メモ等にあたる竹製の札。中国の戦国時代(紀元前4世紀)楚の国で行われた。木簡も同じ。簡の長さは24cm~73cm、幅は文字一行を書くに足りる程度。1行に8字から30字程度。書冊は数枚の簡をなめし革や絹紐で編み連ねてつくった。これを策(策と冊とは同字)という。

ちくわ (竹輪)

紙に折り目をつけるのに用いる指輪。たけわ

ちけんし (地券紙)

古紙を原料として製紙された下級紙。硬質で薄い。耐折性に劣り裂けやすいが、紙と紙を接着する糊がよく効く。薄表紙の芯紙、表紙の背紙や本の背固め材料として用いられる。

ちずようし (地図用紙) atlas paper/map paper

精密な地図の印刷に適した紙で、耐折・耐湿性に優れ、強靱で平滑度が高い。地図用紙としてユポ等の合成紙も使われている。地図帳の製本は見開きのよさが求められるので、本来的には糸かがりがもっとも適している。

チタンはく (チタン白) titanium white

酸化チタンを主成分とする白色顔料。顔料の性質を改良するために、アルミニウムとケイ素の酸化物で表面処理してある。耐光・耐熱・耐溶剤・耐薬品性は極めて優れている。

ちつ (帙) folding case

chitsu.jpg和本を包んで保存する装具の一種。巻子本を数本まとめて包むために作られたのが起源といわれる。竹を細かく削り、すだれ編みにしたものを芯とし、表を綾または錦で包だ(じす 帙簀)。冊子本が現われてから形も角形に変り、厚紙を芯にし、その外側を丈夫な紙または布で貼って作られるようになった。無双・半袖・鏡・四方・つばくろなどの種類がある。→たとう

chidorigake.jpg折丁になったとき表ページだけが印刷され、裏ページは白となるような版面の掛け方。本掛け・略掛けと同じく、印刷されるページと空版とがちどり(市松模様)になる。「市松掛け」ともいう。「追い掛け」は、印刷されるページを全部ベタに掛けて片面刷りして裏白を得る。このように裏白になるような版面の掛け方を「裏白掛け」とよんでいる。

ちどりだし (千鳥出し)

「クリスクロス」のこと。

蒸着箔の出現で現在は生産していない。→

ちゃこうぬり (茶こうぬり)

帳簿製本の小口色付け。パラ吹きつけともいう。

ちゃボール (茶ボール)

板紙の一種。マニラボールなどと同じく、比較的薄地のままで、しかも表貼りしないでも使えるように、抄き合わせで仕上げられている。

本文中の語句や図表などの補助的説明語。注の位置によって、頭注・割り注・脚注・傍注・後注などがある。

ちゅうかんちょう (中間調) half tone/semitone/half step

ハーフトーンのこと。画像のハイライト(明部)とシャドー(暗部)との中間の調子。

ちゅうせいし (中性紙) alkaline paper

中性および弱アルカリ性条件下で抄紙した保存性の良い紙。インキ止めには中性サイズ剤を用い、従来のサイズ剤のように硫酸アルミニウムの併用を必要としない。また炭酸カルシウムのようなアルカリ性てん料も使用できるのが特徴である。
<中性紙か酸性紙かの見分け方>食酢の上に紙片を浮かべると、中性紙であれば細かい気泡が浮かび、酸性紙は気泡は出ない。

ちゅうしつし (中質紙)

GP(一般にいう更紙である。)が30%以内、残りを化学パルプで抄造した印刷用紙。

ちょう (丁)

表(奇数ページ)・裏(偶数ページ)2ページ分のペラを一丁と呼ぶ。和本の製本では、二つ折りした袋とじ物1枚を一丁と呼んでいる。

製本のさい、中身をページ順に揃え1冊の本にまとめる作業。本、カレンダー、伝票等の冊子がページ順に紙葉が揃うように、紙葉・折丁を順序正しく重ねる。
カレンダー、伝票等は同じ紙質でペラの刷本を丁合するのが普通。立型丁合機によって丁合する。紙葉の間に間紙がはいる場合、刷本に紙折りやミシン入れ等の加工があらかじめ行われている場合、表紙・裏表紙(台紙)もともに丁合する場合・しない場合等もあり、単純ではない。
書籍、雑誌、カタログ・パンフレット類の商業印刷等の丁合は、刷本がペラ・貼り込み・折丁等、多様なページ数のものを取る。紙質も同じもので全部の台が揃っている場合、複数種類の紙質の場合があり、表紙も中身とともに丁合の際に取る場合・取らない場合があり、かなり複雑である。
中とじ製本の丁合にあたる作業は「入紙掛け」といわれる。各駒の刷本を開いて鞍をまたぐように、真ん中のページが一番下に、その上に順番に外側のページを積んでいく。ペラ丁は取れないので貼り込みして入紙掛け(鞍掛け)する。
絵本等の丁合は厚紙を取ることが多く丁合についても事情が異なる。
丁合ミスは、落丁、増丁(取り込み、2枚差し)、乱丁、グル、変丁、ズレ・タレ等がある。いずれも不良品であり、製本所はどこもこれらのミス撲滅に全力をあげている。
手丁合はほとんど行われていないが、機械丁合になじまない極端な少部数や、傷つきやすいデリケートな印刷面の刷本(紙葉間に間紙を入れたりする)、アルバムや絵本のように裏白 貼り合わせの面を上にした丁合、極端な大判・小判等については、いまでも熟達の職人により行われることがある。→
手丁合い

丁合い機には、咬え装置の違いによって万力型とロータリー(ドラム)型がある。機械構成はつぎのとおり。<フィーダーボックス>折丁を一定量ずつ配列順に入れて置く台。<サッカー>ボックスに載せられた折丁を下から1枚ずつ分離する装置。エアーコンプレッサーとゴム製の吸盤の作動による。<グリッパー>咬え爪か万力が、離された折丁を挟んで引き出す。<落丁・増丁の検知装置>万力型では、咬え装置に連動するように設置し咬え装置の圧力の変動を捕らえて検知させる。ロータリー型は、ドラムの外側に厚み検知装置を設け、ロッドの変動をリミットスイッチで感知させる。<背標検知装置>折丁の背にマーキングされた背標を電気的にチェックする装置。光電管をセットした位置に背標がなければ異常を知らせて機械は停止する。<絵柄検知装置>アジロ折丁はスリッター(切り欠き)があるので、フィーダーボックスの底部に取り付けられた絵柄検知装置が、積まれた折丁の最下面の絵柄を読んで乱丁・グルを防止する。<チェーンコンベア>グリッパーによって引き出された折丁を運ぶ装置。
これらの機構により、ボックスの中にある各折丁は1枚ずつ取り出させて、次ぎのボックスの下まで運ばれ、そのボックスの折丁が前の折丁の上に落とされる。それを載せてさらに次々とボックスの下に運ばれ、この運動が継続して行われ1冊の本がまとめられる。ボックスの数と大きさは、製本する本の大きさや製本の丁合い台数に合わせて設備する。針金綴じ装置を丁合機デリバリー箇所に付設したもの、シーケンシャル(起動と終息のさいに丁合万力やドラムが1台目から順番に作動したり停止したりする)機能を持つもの、乱丁本を機械作動したままリジェクトする装置をつけたもの等、さまざまのタイプがある。またローディング装置等の周辺装置も多数開発され、製本現場に採用されている。
メーカー (株)伊藤ブックマシーン、(株)佐藤機械製作所、東京出版機械(株)、ピービーエム(株)、(株)ホリゾン、芳野マシナリー(株)、(株)エスケイセールス、ミューラーマルティニジャパン(株)→
自動丁合機縦型丁合機

丁合い後の検品。

ちょうあいじるし (丁合い印)

背丁のついていない折丁の背に、製本所でつける目印。折丁ごとに染料をブラシで背の部分に着色する。

ちょうあいだい、ちょうあいテーブル (丁合い台、丁合テーブル) gathering table

choaidai.jpg手丁合いをするときに用いる扇形の木製の仕事台。扇形の外側は約60cm、内側は約50cm。幅は約18cm、足の高さは約18cm。丁合いするときは、折丁の台数に合わせて扇形の孤線につぎ足し並べて作業する。ヨーロッパでは折丁・ペラ丁を載せたテーブルを回転させ、多人数で同時に丁合する回転する丁合テーブルが使われた。フランスのワトキス丁合機はこれを機械化した。

ナンバーリングを用いないで、数字活字を差し替えながら印刷したもの。入場券には必ずついている。通し番号で1枚づつ違う数字になっている。→差し替え番号

天・地のそれぞれの長さが小口・背よりも長い横長の本。横開き、長型、蝶型ともいう。絵本、写真集、画集、カタログ等にもある。

チョウキング chalking

印刷面が乾燥したあとでもインキがこすれたり、剥落したりすることがある。丁合機や糸かがり機などでこの現象(チョーキング)が発生すると、機械スピードを極端に落とすか手作業に切り替えることになる。原因は、インキの皮膜が弱い、インキワニスの粘度が小さい、紙がインキを吸収しすぎているなどが考えられる。

ちょうしつ (調質)

湿度を調節するというのが本来の意味である。印刷用紙の含有水分の分布を均一にし、印刷所内の湿度や温度を平均化すること。紙は、その性質上、抄造された直後は含有水分が少なく、そのため空気中の水分を吸収して伸びる傾向がある。また紙を山積みすると部屋が暖かい場合、紙の周囲が伸びることもある。これらが見当不良、しわよせなど紙の故障原因となるので、調湿はとくに大きな用紙に多色刷りをする場合など、注意しなければならない。

ちょうしつし (調湿紙) stabilized paper

水分含有量をあらかじめ決めた水準に設定した紙。この処置を調湿(シーズニングまたはコンディショニング)という。

ちょうしらべ (丁調べ)

丁合い調べ

ちょうすう (丁数)

書籍・帳簿などの小口の枚数をいう。表・裏両ページを1丁として数える。

ちょうたい (頂帯) head band

ヘッドバンドの直訳。→はなぎれほんのぶぶんめい

ちょうちょう (蝶蝶)

(1)恵比須紙(えびすがみ)のこと。(2)中とじ・平とじの針金を打ち込んだとき、針金の先端を受けて直角に近く湾曲させるガイド。この受け型により針金の先端は、紙層をはさみこむように綴じる。→えびす紙

(1)袋とじ和本に丁数を書き加えること。その数字もさす。一丁を二つ折りした折り目の柱の下に書く。(2)洋装本でもページ番号を入れること。そのページ番号をいう。縦組み本は見開きの左ページに奇数番号、右ページに偶数番号を。横組み本は右ページに奇数番号、左ページに偶数番号を入れる。小口寄りに加えた丁付け数字は折りの見当となるので、その位置が正確でなければならない。

ちょうひょう (帳票)

帳簿、伝票類の総称。

会計帳簿などの製本様式の総称。一般出版物とは異なり、大きさ・体裁など一定の規格に従って製本する。上製本に限定される。帳簿類は長期の使用・保存に耐えるとともに、改竄・改装できないように高度の製本技術が要求される。
現在の帳簿製本を行程順に専門用語および小道具の名称を以下に記します。(東京工組帳簿部会長岸本衛氏 記)
1.帳簿用紙(罫線および印刷されたもの、オフセット印刷されたもの)が刷本。
2.まず最初にこの刷本を帳簿独特の、重ねて二つ折りする(その際、中心から正確に左右均等にし、かた折りにしないこと)。小口切断のときに罫や文字の一部を切り落とすことが生じる。この折り上げたものを「ひとクサリ」という。通常90kgの紙7枚と6枚を基準にしてヘラ(ホーレン)で折る。(例 小口100枚の場合、7枚折り4クサリ、6枚折り4クサリ、合わせて8クサリで一冊小口枚数52枚になる。1枚は次回注文用に)。
3.8クサリ組み合わせたものに、表裏に見返しを貼る。見返し用紙はマーブル紙(天糊背巻きに使用する用紙の厚口のもの)。二つ折りのノドの部分に幅4cmくらいのクロスを貼ったもの。
4.見返しを貼り終わったものを糸かがり機にかけて綴る。その際、クサリの連繁を強固にするため「ミチカワ」と呼ぶ幅1.5cmくらいの布を2ヶ所か3ヶ所同時に綴り込む。
5.綴り上がった帳簿にナンバーを打ち込む。このナンバー打機(ノンブル機)は引き倒し式の、ナンバー打ち込み帳簿業者のみが使用している機械と思います。左右同様式の場合は、左右両ページに打ち込み、左右見通しの様式の場合は右ページのみに打ち込みます。
6.ナンバー打ち込み完了後、見返しと本文の間に糊入れし、背を直角に揃えてボンド糊で背固めする。
7.完全に固定された後小口を切断する。
8.小口に色付けする。(茶こうぬり、またはパラ吹きつけ)
9.背を丸く、半円形にするバッケ出し作業。金槌にてたたきだす。浅い円形が一番良い。
10.バッケ出しを終わった帳簿は背を低くするため、締め機に入れて数時しめる。
11.締め機より帳簿を取り出しバッケ直し(バッケの曲がり等を直す)の後、天地を切断する。
12.天地に小口同様、色付けする。
13.その後、ミチカワに「バネ」と呼ぶ黄板紙(8号くらいの厚さのもの)を2.5cm~3cm幅、貼り付ける。
14.バネ貼り後、背からバネにかけて和紙(力紙)を貼る。
15.「捨て紙」というクーター下貼りをする。これは背とクーターが付着しないように、背の部分を除き糊付けする。
16.表裏の表紙厚板紙に角丸し、角布またはレザーを貼ったものを貼り付ける。先に貼ったバネ部分に糊付けする。
17.背にクーターを付ける。板紙8号くらいを2枚貼り合わせた後、小口枚数の幅に合わせて切断する。さらに半円形のものに入れ、熱を加えて型押ししたものがクーターである。
18.背くるみ布またはレザーを背から表紙にかけて貼り込む。
19.背くるみを終わった帳簿に、ミゾ棒(約5mmの角形の棒)を上下のクーターと表紙ミゾに入れて積み上げて固定させる。この作業完了後、通常一晩動かさない。
20.表紙貼り、背くるみが終わり固定された帳簿からミゾ棒をはずし、仕上がり具合を点検する。背文字が逆であったり、ミゾ棒が正確に固定されなかった帳簿を手直しする。
21.その後、表裏の平の面、背および角の布またはレザー部分を除き、レザーペーパー(雲形クロス)をボンド糊で貼り付け表紙と見返しの間に糊入れし、締め機により数冊ずつ締める。これを締め機から取り出し、全体を点検して仕上がる。

ちょうぼようし (帳簿用紙)

筆記用の上級紙で、淡クリーム色でインキがにじまず、保存に耐える。

ちょうりょくしけんき (張力試験機) tensile tester

紙・布・糸などの張力度を試験する機械。製本したものについても接着の度合いをテストできる。

ちょさくけん (著作権) copyright

著作権法で認められた著作者の人格権と財産的利益に関する権利。著作物に関する複製、上演・演奏・放送・口述・展示・上映・頒布・翻訳・翻案など二次的な利用権が含まれる。国際条約(ベルヌ条約、万国著作権条約)があり、国際記号が○Cである。

ちょっかくおり (直角折り)

ナイフ折り

チョッパーおりそうち (チョッパー折り装置) chopper folder

包丁のような形をした銅板(チョッパー)と2本のローラーによって刷り本を二つに折る装置。折り機ではテープコンベアによって送られて来た刷り本が当て板に突き当たった瞬間、下降してきたチョッパーによってローラー間に挟みこまれて二つ折りされる。輪転機の折り機ではA5判・B6判などの最終折りの部分に設ける。

チラシ leaflet/handbill/flyer/pamphlet

広告宣伝の重要な媒体。新聞に折り込みしたり、店頭に置いたり街頭で配付する。

(かみの)チリ ((紙の)チリ) dust

「紙粉」のこと。紙表面から剥離した墳料・繊維片等から生じる。肉眼でも見える程度の大きさの紙のチリである。

(せいほんの)チリ ((製本の)チリ) square

本の表紙が中身より出っ張っている部分。中身を保護するのとともに体裁上からつけられている。本の大きさ厚さによって多少の差はあるが、普通2~3mmの幅である。天・地・小口の三方のチリ寸法を揃える。

ちりつきなかとじ (ちり付き中とじ) saddlebound books with square margin

チリ付きの中とじパンフレットがつくられるようになっている。表紙と中身の化粧断ちをあらかじめ済ませておく、針金を打ち込むときの表紙と中身の位置決めがむずかしそう等、中とじ製本の特徴(手離れがよく生産性があがる)が損なわれる点があるが、新しいスタイルの製本である。

ちりなしせいほん (ちりなし製本) books without square margin

チリのない製本。仮製本のことを言う。