モアレ moire
規則正しく配列された細かい点や線を、2種類以上重ね合わせると、さまざまな斑紋が生じる。これをモアレという。交差角が15度より大きくなるとモアレは出なくなる。
もくかつじ (木活字) wood type
ツゲ・桜などに彫刻してつくった活字。
もくかん (木簡)
→竹簡
もくざいパルプ (木材パルプ) wood pulp
杉・松・樅・檜類の針葉樹が最高によく、これを原材料として製紙原料のパルプをつくる。最近は広葉樹も広く利用されている。
もくじ (目次) contents
書籍や雑誌などの内容項目を羅列した索引。
もくはんいんさつ (木版印刷) wood block printing
版木に水性インキを塗布して印刷紙をのせ、紙背からバレンでこすって印刷する最も古い印刷法。中国では7世紀から経典・暦本・紙幣などが木版印刷で行われた。わが国の百万塔阿羅尼の経文は現存する最古の印刷物とされる。南ドイツおよびフランダース地方では14世紀末から宗教的な絵や文字が木版印刷され製本した。
突き揃え・折り不良などにより、裁ちしろがなくなって規定寸法に断裁できないまま潜って残されたもの。
もぞうし (模造紙)
局紙を模して作られた紙。色が白く白土の混入のない上質紙で抄造の仕方により、A・B・C・K構造などの種類がある。
もとき しょうぞう (本木昌造)
わが国で最初に洋式活版印刷を行った人。明治3年、長崎新町に活版製造所を開業し、本木系の活字を数種製作した。この年12月に横浜で創刊されたわが国最初の洋式活版印刷による日刊の横浜新聞に使われた。
オフセット印刷のわが国における創始者は市田幸四郎・中西虎之助。大正3年、本邦最初のオフセット印刷機(米国ハリス社製)を東京鎌倉河岸オフセット会社に設置した。
わが国で最初に洋式製本を伝えたのは印刷局にお雇い外人として3年間在籍した「パターソン」。東京製本同業組合の初代理事長は「岡上儀正」である。
もみがみ (揉み紙)
揉んでシワになったような柄をつけた紙。和紙のあじわいを強調している。
もりあげいんさつ (盛り上げ印刷) imitation die stamping/thermography
押型を用いずに画線部を隆起させる印刷法。隆起印刷のこと。
後述の諸製本を行う製本師。
モロッコがわ (モロッコ皮) Morocco
タンニン剤でなめらかにした山羊皮。表面はヤンピより粗面であるが、繊維が長く、製本用革のうち最も強く、その種類が多い。モロッコ産であるため、この名称があるが、今はインド産のものが多く良質である。
注文により一冊々々を製本するもの。諸本をつくる職人を「もろし(諸師)」と言っていた。現在「諸本、諸製本」という言葉は使われず、「図書館製本」がこれに該当する。雑誌などの合本・破損本の修復・論文の製本・改装など注文主の好みに従い1冊1冊、上製本に仕立てる。一般には手綴じ(手かがり)で製本する。欧米では「ルリュール」が製本工房としてパーソナルな出版・図書館製本等をおこなっている。